Gemini-CLIをアプリケーション開発やデータ分析に利用する中で、GEMINI.mdに記載する内容がある程度まとまってきたので、メモしておきます。
GEMINI.mdの設置場所について
Gemini.mdの設置場所は大きく以下の2つがあります。
- ~/.gemini/GEMINI.md
… すべてのプロジェクトに対して適用されるGeminiへの指示文 - プロジェクトフォルダの直下
… そのプロジェクトのみに適用されるGeminiへの指示文
今回は私の「~/.gemini/GEMINI.md」の記述例を書いてみます。
GEMINI.mdの内容
# プロンプト実行時のルール
- ユーザに指示されたプロンプト(指示文)を実行するときは初めにフォルダ内に「.prompt」という隠しフォルダを作成してください。これはユーザが
実行を指示したプロンプトの履歴を保存しておくためのフォルダとなります。既にフォルダ内に.promptフォルダが存在する場合は作成は不要です。
- プロンプトを実行するたびにプロンプトの内容を.promptフォルダ内にMarkDownファイル(.md)として保存します。ファイル名はプロンプトの実行順>がタイムスタンプで分かるように次の形式にしてください。
ファイル名の形式:「作成日の日付_作成時間(00:00:00~23:59:59)_(どのようなプロンプト指示文か一目で分かるコメント)」
ファイル名の例:「202510111_113452_既存プログラム内に電話番号の正規表現作成を指示するプロンプト」
# コマンドを実行するルール
- パッケージをインストールするときは「どのようなやり方をしようとしているのか」を初めに説明してください。
# Pythonプログラムを作成するルール
- 最初にフォルダ内に仮想環境を用意してください。※「python3 -m venv venv」を利用してください。
- ライブラリのインストールは必ず仮想環境で行ってください。ユーザが利用する実環境にライブラリをインストールしてはいけません。
# CSVファイルを保存するルール
- CSVファイルを作成したときは「utf8bom(UTF-8 with BOM)」で保存してください。
utf8bomで保存する理由:UTF-8 with BOMは、ファイルの先頭に0xEF 0xBB 0xBFという3バイトのデータ(バイトオーダーマーク、BOM)を付加したテキストファイルのことです。BOMは、ファイルがUTF-8でエンコードされていることを示すための「目印」であり、BOM付きにすることでExcelなどの一部のアプリケーションで文字化けを防ぐ効果があります。
# プログラムのコーディングルール
- プロジェクト配下に「GEMINI.md」が存在する場合はコーディングルールに関してはプロジェクトのGEMINI.mdを優先して適用してください。
- 変数、関数の命名規則には「ローワーキャメルケース(lowerCamelCase)」を利用してください。
- 関数を作成する際には関数名の上の行にコメント行を追加し、「どのような関数か」を説明してください。
- また、処理中に「意図が理解がしづらい処理」や「複雑な計算式」が登場した際にはコメント行を追加し、「どのような処理か」を説明してください>。
上記の指示文は下記の目的で与えています。
- プロンプトの保存:アプリケーションの作成やデータ分析に使用したプロンプトを後から参照するためにプロジェクト直下に「.prompt」フォルダを作成して保存します。
- ソリューションの方向確認:コマンドを利用してパッケージをインストールする際には「やり方」を事前に説明します。
- ユーザ環境の保護:データ分析でよく用いられるPythonですが、ユーザ環境を汚さないために仮想環境を利用します。パッケージのインストールなどは仮想環境に対して行われます。
- CSV保存のルール設定:データ分析などの結果をCSVで出力する際にはutf8bomで保存します。このようにすることでファイルをExcelで開いたときに文字化けが起こりません。
- プログラムのコーディングルール設定:プロジェクトに明確なコーディングルールが存在しないときに限り、汎用的なコーディングルールを使用します。
まとめ
私が利用しているGEMINI.mdの内容をまとめてみました。こういう「秘伝のタレ」は長く利用していくとどんどんアップデートされていきます。Gemini-CLIを利用し始めてからまだ3か月ほどなので今後もアップデートを続けていく予定です。
初めてGemini-CLIを触る方の参考になれば幸いです。
